シュレーダー邸 リートフェルト Schröder House Gerrit Rietveld
オランダ ユトレヒト The Netherlands Utrecht
ヘリット・リートフェルトによるシュレーダー邸は、絵画がそのまま建築になったかのような住宅だ。
夫を亡くしたシュレーダー夫人と3人の子供たちのために建てられた。
壁を漆喰塗りの煉瓦造とし、床と屋根は木造である。補助材としてI型鋼とコンクリートが使われている。
構造と閉じられた空間、内と外、という伝統的な建築的概念はここには見られない。
その代わりにあるのは、線・面・色彩。これらの特徴は、リートフェルトがデザインした家具にも共通している。
リートフェルトとオランダ同時代人たちが、短期間に潰えたデ・ステイル運動(The Style 様式の意)において実現したアイディアがうかがえる。
モンドリアンの抽象画を建築化したかのような外観で、白・灰の面と黒・赤・黄・青の線によって構成されている。
これは1917年に発表された「赤と青のいす」の造形原理を発展させたものである。
1階にはスタジオ、書斎、台所、家事室、メイド室がある。
2階は居間、寝室、子供たちの部屋があるが、間仕切りは可動式で、移動させると1つの広い部屋として使うことができるようになっている。
現在はミュージアムとして訪問者のために開放されている。2000年にユネスコの世界遺産に登録された。